posted on 5.30.2015
【第32話】松田の戦い~中篇
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2013年7月2日、松田の戦いは1-0の投手戦が続きます。
両投手走者は出すものの、要所で三振を奪い得点を許しません。
劉備「私が抑えれば…私が抑えなければ…」
曹操「ホレ。あれだけの援護率を誇った劉備なのに周りがちっとも見えておらん。あれでは打てないチームメイトが余計に気を遣ってしまうわ。」
一方孫堅はストレート中心なのはいつも通りですが今日は球が荒れています。
その分長打は浴びていませんが、明らかに苦しそうです。
孫堅「ふう、何とかここまで来たな。こりゃ今日は完投はムリだわ。ちゅうでん、肩作っとけよ!お前は出足鈍いんだから。」
中田廉「了解!ブルペンで2本くらい打たれてから行きますわ、殿。」
張飛「チッ。その軽い雰囲気、コッチが作らにゃならんのにな。」
6回表、孫堅、先頭のその張飛を四球で歩かせます。
そして代打です!監督勝負に出ます!
関羽「無死1塁。ランナーは張飛。この後は今日はヒットを打っている鳥谷さん、大和… ここですべきことは…」
曹操「硬い!硬すぎるぞ、関羽。集中力を考えるほうに使いすぎだ!シンプルに、来た球を捉えることだけを考えろ!今の孫堅の球ならば…」
あっと!関羽、初球に手を出した!!
6-4-3のダブルプレー!!
一瞬でチャンスが消えました!
曹操「何故初球のスライダーに手を出す?今の孫堅のストレートならば持って行けたはずだ。さては考えた挙句、まとまらぬうちに打席に入ったな?」
孫堅「ふぅ~。助かったぜ。今日のオレはツいてるなぁ~。」
試合は6回表を終わって1-0、広島リードです。
劉備はここまで広島打線を3安打に抑えています。が、初回の1点が重くのしかかっています。
曹操「緩急がうまく使えておる。割合は少ないが、シュートが効果的だな。アレのおかげで緩い球への踏み込みが遅れている。ただ、劉備も球数以上に精神的にヘバッてきたな。」
韓当、打った~!高めに浮いた甘い球、レフト線を破るツーベース!
丸倒れて一死3塁、今度は4番の廣瀬!
前進守備の張飛を襲い、打球はレフトへ!
広島、待望の追加点です!!
その後もピンチは続き、二死1・3塁でバッターは程普。
打った!セカンドを…
越えていく!!打球は右中間へ!
3塁ランナーに続いて1塁ランナーも一気にホームイン!
4-0となりました!
孫堅「よしっ!せっかくみんなが点を取ってくれたんだ。もうひと踏ん張りすっか!」
程普「殿…もうお疲れでしょうに。しかしそのお心意気が皆を奮い立たせるのです。」
曹操「孫堅…これほどの男とは…現時点での劉備との将としての器の差がまじまじと出た結果よな。」
7回表、続投の孫堅、一死2・3塁のピンチを背負うも代えません。いや、代わりません。
孫堅「次の回、オレからの打順だろ?どうせ代打だし、この状況でリリーフに渡すのも悪ぃから、オレが投げるってノムケンに言っときなよ。負けが付いたらオレでいいからさ。」
孫堅、魂の102球目!
狩野をショートゴロ!
孫堅文台、7回を投げ切り見事役目を全うしました!!!
このジェット風船は7回の攻撃のためのものではありません。孫堅文台への敬意と労いのジェット風船です!!
・・・ねぇ、孫堅死なないよね。なんかこのまま死んじゃうくらいカッコいいよ(涙)
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