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posted on 5.30.2015

【第31話】松田の戦い~前篇




2013年7月5日、広島x阪神10回戦マツダスタジアムからお伝えします。

ここまで広島カープ3連敗、そして阪神タイガース9連敗。

ともに連敗ストップをルーキーの孫堅、そして劉備に託します。




孫堅「ふむ。我が軍はワシ以外にもマエケン、大竹と勝てる投手がおるからな。それ以外が負けりゃ3連敗もするし、いつかは止まる。しかし…」




劉備「私がここで止めねば…ここで止めねば…」





程普「悲壮感たっぷりですな。殿が投げるまでもなく勝負は見えています。」




孫堅「まぁそう言うな。先日の甲子園で黄巾党を黙らせてやったからな。ここ松田の地で劉備玄徳を歴史の舞台から降板させてやろう。そしてこの『松田の戦い』の勝者として我が名はさらに轟こうぞ。」




韓当「(『松田』は地名じゃなくて人名だって教えたほうがいいのかな…)」




張飛「さあさあ、みんな元気だして行こうぜ。2週続けて孫堅にやられるわけにはいかねぇぞ!」




関羽「張飛、お前顔色が悪いぞ。毎晩夜更けまで素振りしているからじゃないのか?」




張飛「酒飲んでも寝られねぇからよ。最近は飲まねぇで汗流してるだけだ。それこそ小兄貴こそ最近メシ食ってねぇじゃねえか。持つのか、その図体で。」




劉備「張飛は17歳だから酒飲んじゃダメなんだぞ。関羽も私の球ばかり受けていないで自分の練習もしっかりするんだ。そのためにちゃんと食べないとダメだぞ。」




関羽「一撃必殺の集中力を研ぎ澄ましているんです。一打席しかないならそこで必ず結果を出す。」




曹操「心折れずに必死に前を向く姿勢には感嘆するがな。いかんせん悲壮感が強いな。ここで負けるようならこの張り詰めた空気、一気に崩壊しかねんな。」




孫堅「げえっ曹操。また来たのかよ。ローテずれちったんかよ。」





曹操「うむ。明日先発だ。まぁもうすぐオールスターだし、またローテ順も変わるだろうしな。余の登板機会はオールスターで見せよう。」



そんなわけで、本日も曹操さんをゲストにお迎えしております。

さぁプレイボールです。






孫堅、初回から飛ばします。1番・西岡を三振!







3番・マートンにヒットを許しますが、4番・張飛。






三遊間に強烈な当たり!!!

しかしショート梵、横っ飛び!ファインプレーで孫堅を助けます。








曹操「張飛の調子の悪さに救われたな。あの打球が上がらんか。やはり力んでおる。」



1回裏、対する阪神・劉備がマウンドに上がります。






1番・赤松にいきなりヒットを許します。







曹操「立ち上がりが悪いのはいつものことだが、先頭を出すのは良くないな。これを直さんと防御率は下がらんぞ。」



2番・韓当はエンドランで一ゴロ。送った形になって3番・丸。






ライト線へのタイムリーツーベース!

広島、1点を先制します!!

しかしその後のピンチは梵を三振で切り抜けます。





1-0!広島、先制です。




曹操「1点取られたとはいえ状態は悪くなさそうだな。先頭をきっちり抑えればそれほど失点はしないかもしれん。」



2回表は阪神が孫堅を攻めます。一死1・3塁でバッターは8番・藤井。






一塁線! しかしライナーとなり、1塁ランナーも戻れず! ゲッツーでチェンジです!!

孫堅、またも守備に救われます。




曹操「内容は劉備のほうがよい。しかしリードしているのは広島。これは孫堅の勝ち運か。いずれにしても次の点で流れが決まるな。」



その得点チャンス、3回表阪神に訪れます。

先頭の劉備三振も、西岡をフルカウントから歩かせ、狩野三振の後マートンにヒットを許します。二死1・2塁で4番・張飛を迎えます。




曹操「劉備もフルカウントからの三振だったな。この回球数が多すぎるな。あるいは孫堅、捕まるか。」






抜けた~!ライト前!!2塁ランナー突っ込むか?

いや、止めます!!




曹操「何故じゃ!?二死で4番が打ち、2塁ランナーは西岡だろう?序盤とはいえここは勝負するべきじゃ!」



二死ながら満塁!ここでバッターは関本です。







曹操「かといってここで関羽を出す由もなし。ベンチもコーチも意思の疎通が出来ておらん!連敗中というものはこうもチームを狂わすのか…」






関本は…セカンドライナー!

この回も阪神無得点!!




曹操「孫堅の状態など波乱の要素はあるが、この試合、ここで決まったわ。なんとかしたい気持ちはあるんだろうが、それをまとめる者がおらん。細かい矢をいくら当てても江東の虎は倒せんぞ。」




劉備「私が…ゼロに抑え続ければ…チャンスは必ず来る!」


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